M2志波さんの論文「Influence of tactile and verbal guidance on lateral weight-shifting in double-leg standing after total hip arthroplasty」がJournal of Bodywork & Movement Therapiesにアクセプトされました.
Shiwa T, Makino K, Anan M: Influence of tactile and verbal guidance on lateral weight-shifting in double-leg standing after total hip arthroplasty. J Bodyw Mov Ther 40: 1289-1294, 2024(ScienceDirect)
DOI: 10.1016/j.jbmt.2024.07.044
論文概要
人工股関節全置換術(THA)後早期から実施可能なトレーニングとして,両脚立位重心側方移動があるが,理学療法士による動作指導がこの運動における体幹側屈角度や股関節外転筋の活動に与える影響は未解明である.THA後の両脚立位重心側方移動時において,体幹側屈角度の減少を目的とした理学療法士の動作指導の影響を調査した.THA患者20例を対象に,術後2週で両脚立位重心側方移動を実施した.通常条件と理学療法士による体幹側屈の抑制を目的とした指導条件を比較した.指導条件では,通常条件に比べて体幹側屈角度が有意に減少し,股関節レバーアームが増大した.術側方向への側屈群では体幹側屈角度が減少し,非術側方向への側屈群では変化しなかった.中殿筋の活動量は体幹側屈角度と,大腿筋膜張筋の活動量は重心移動量および股関節内転角度と相関した.理学療法士の動作指導は,THA患者の両脚立位重心側方移動に影響を及ぼし,側屈方向によってその影響が異なる可能性がある.